未来食堂通信

カテゴリ:羊( 5 )

最近のおすすめ

最近 プーリアに関係する仕事がありまして、プーリア料理をつくった際

いろいろありましたので紹介したいとおもいます。

皆さんが南イタリアの料理を想像するときにまず浮かぶのはナポリのピッツァや

カンパーニア州のタコやイカの料理、シチリアのウニやマグロやカジキマグロを

使った料理、ムール貝やイワシなど魚介類を使った料理だと思います。



実際僕もイタリアに行くまではそういうイメージが強くて肉料理をあまり見ようと

思ってなかったんですが実際に向こうの市場やレストランに行ってみると、

北イタリアや日本で出会えなかった正体不明の未知な肉料理の多いこと多いこと!



まず、メニュー名にしても料理名にしても方言が入っていて何の料理なのかまったくわからない!

レストランならだいたい普通のイタリア語で分りやすく書かれてあるし、

カメリエーレを呼んで説明をしてもらえばいいのですが、

市場や屋台や家に呼ばれて食べて 「この料理の名前 教えて」

とか聞いても、訳の分らん言葉が返ってきて だいたい 「COME?(何?)」

もう一回聞きなおさなければなりません。



でも結局は二回ぐらい聞いてもまったく聞き取れないので「Puoi scrivere?」

といって紙に書いてもらうのがほとんどなのです。(でも字もぐちゃぐちゃで読み取れない)

そんな中でナポリ修行時代、プーリア州に休みの日に遊びに行ったときに出会った料理を

トレ ルマーケで出しているので御紹介したいと思います。




プーリア州にはGNIMMERIEDDI(ニメリエッディ)という(訛っている)仔羊の内臓とローリエを串焼きに

して出す料理があります。

現地でもそんなに新鮮な内臓の流通が少ないのか、あまりお目にかかったことがなく

食べてみたかった料理の一つなのですが、内臓がなくても仔羊を串に刺して羊腸でぐるぐる巻きにして

薪で焼いているのを市場の近くやお祭りなどでよく見ることが出来ます。



50CMぐらいの大きな串に簡易式のバーベキューセットみたいなヤツで焼くのですが

薪で焼くせいもあって焼いているおっさんが見えないくらい煙があたりにたちこめ、

半径100Mぐらい燻された仔羊のたまらない香りが漂っていて、

すいよせられるようにして買ったのを覚えています。



最近のイタリアンやフレンチ、スパニッシュなどではやれ低温調理だ。65度で4時間だ。

ロゼだ。均一な火入れだ。などと騒がれていますが

やはり肉の少し焦げた香りや歯ごたえのある食感も捨てがたいもの・・




そんな料理が最近食べたくなってきたので再現してみました。画像がなくて残念です。

新鮮な国内産の内臓が手に入るときもあるのでそのときは是非ご一緒に・・・・



「腸を巻いた仔羊の串焼き プーリアの屋台風」  ¥2800



次回は 羊について 
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by tre-lumache | 2009-02-28 14:26 |

さて、羊です。

自分のイタリア行脚中、どこの土地に行っても食べていたのが羊です。

かといってイタリア中どこに行ってもレストランに入るなり
 
「この店で一番旨い羊料理を食わせろ」

とかいう 海原雄山のような博物学的探究心からくるのではなく

ジンギスカンというモンゴル国民に訴えられそうな安直なネーミングをつけた料理しか

自国に存在しない歪んだコンプレックスから

「俺は日本人にしては羊が好きだ」 「臭くもなんともない」 「ヨーロッパにきて羊を食わないなんてバカだ」


というような自己催眠をかけてたように今は思います。

 
そんな因果関係はいいとして、結果イタリアの北から南まで


滞在中にいろんな羊料理を食べることになりました。


・・・・・・・・つづく
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by tre-lumache | 2009-02-24 01:31 |

羊について

羊について書き続けます。

そんなわけで羊を食いまくり、イタリアに来た目的が羊、食生活の中心が羊、
肉といえば羊、休日の目的が羊になっていた時期がありました。

李公はふしぎの思いをして、いくらかこの僧を信用するようになり、そこでたずねてみた。
「南へ行く運命がまことに避けられぬとすれば、そのまま帰れなくなるであろうか」

すると僧は、
「お帰りになるはずでございます」

 李公がそのわけをたずねると、僧は答えた。

「閣下には一生に一万匹の羊を召しあがるはずでございます。今までに召しあがったのは九千五百匹ですから、お帰りになるはずと申したのは、五百匹の羊がまだ残っているためです」


中国の古い書物に載っている話です。80歳までいきるとして3日間で一匹分
を消費していかなければならないのでこれは厳しいとは思いますが憧れます。

李さんは別に羊を食べるために南に行くのではないのですが 

羊をイタリアで極めるのなら南に向かうべし。

運命のごとく南へ行くほどディープな羊文化があることに気付きました。

だいたいローマ、中部より北に行けばいくほど 羊の料理法になぜか健全で優等生的な
どんなに暗く、波乱にみちたテーマでも万人に受けいられるゴールデンタイムのドラマのような
ものを感じます。

それに対して南の方の羊料理は・・・これ以上はブログではかけません。
(続きはトレ ルマーケのカウンターでグラッパでも飲みながら・・・・・)


羊話 つづく
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by tre-lumache | 2009-02-23 11:55 |

続 ひつじ

というわけで前回のブログのあとたくさんの方々と民俗学的食物史についてしゃべる機会を
得ることができました。

また、ある人からメールで教えてもらったのですが、例の大食いの中国人にかかわらず、

大食い史録はいろいろ残っていてイタリアにおいても

例えば ローマ帝国皇帝 アルビヌスは果物好きでカンパーニア産の桃100個と

オスティア産のメロン10個を1回の食事で平らげたそうです。



またルネサンス期のイタリア人はパーティーなどでかなりの量をたいらげていたようです。

約18人のパーティーのメニューとして記録が残っているのは

キジのサラダ18皿、去勢鶏5羽、ソーセージ90本、ヤマウズラ15羽、牡鹿1頭

鴨5羽、他サラダ、パン、ポルペッティーニなどなど、むちゃくちゃ肉中心のティラノザウルス

かゾンビの食事のようなメニュー構成だったようです。


そしてやたらと鳥類が多い・・・・・キジのサラダを1人1皿食べてそのあと、ヤマウズラ15羽

と鴨5羽・・・って、何か浮遊(飛行)願望でもあったのでしょうか?



食べてると飛べるみたいな・・・・・・。



でもこのパーティーには羊は出てきてません。

次回は羊とイタリアについて・・・・
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by tre-lumache | 2009-02-16 03:24 |

最近のおすすめ

「もう羊のことばかり書くのはやめてくれ」という嘆願をこめた意見が増えてきました。


このブログを読んでくれている常連の方々の的確なツッコミをうれしく思っています。


何も言われなかったらあと50回ぐらい羊だけの話をしようかと思っていました。


羊の串焼きは焼いてて楽しいです。


僕もプーリアの屋台のように天神祭などで出店したくなってきました。

 
ちなみに この串焼き 昔のイタリアでは 犬などに巨大な回転車の中を走らせることによって


歯車の連動により 焼き串をまわして焼きむらのない柔らかい火入れを実現していたそうです。


まるで ポ〇テ ヴ〇〇〇オ のジラ ロースト!!



是非屋台で この方式により 犬かスタッフに 回転車を走らせ 串を焼きたい。



・・・・・・・・・でこの羊の串焼き以外の最近のおすすめといえば


泉州のトビアラ、沖縄産皮付黒豚、阿波のすだち牛、北海道夏鹿、など


が入ってきています。


そして夏といえば当店自慢の辛い料理の数々・・・・・・


先日、唐辛子を使用した伝統料理が有名なカラブリア出身のイタリア人が来店


されましたが 「父の味がする」という言葉をのこして去っていきました。


「感激や!!!!」

マンマの味ではないとこがポイントです。 マンマは毎日作ってるから、

まあおいしいのは作るけど、惰性もあるのか感動するのはつくってくれません。

日曜日にたまに作る(南イタリアでは毎週日曜日)あの特別感と生活費を

無視したエンゲル係数高めの贅沢さと、レシピを無視してオリジナルを追求する


やんちゃをもってして「父の味」という表現につながるのだと勝手に解釈しました。



あるいは彼の両親が幼少期に離婚、又は母と死別していて 憂いを帯びたしわを


顔に刻みながらも息子の前で明るく振舞う父親が毎日作ってくれた 


 少し不器用だが実直なうまさあふれる手料理をフラッシュバックしてくれたなら・・・・・・・




いずれにしてもお客様のなにげない一言で料理人は様々な憶測と妄想をくりひろげ、

歓喜と失意をくりかえす一日の営業を終わってドアの鍵を閉めるのです。
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by tre-lumache | 2009-02-10 03:40 |