未来食堂通信

カテゴリ:ポルチーニ( 3 )

ポルチーニ

イタリアの秋の風物詩といえばポルチーニです。


とはいえ、ブログに

 ポルチーニ入荷しました!!



と書いて 



写真を添付して、


グリルとかフリットとかラルドを乗せてもおいしいですね・・・・

御来店 お待ちしております。



・・・・・・という内容はあまり期待されてない様な気がするので



僕のイタリア修行時代のポルチーニ回想記を書こうと思います。


イタリアはミラノの近くに「ベルガモ」


というドビュッシーベルガマスク組曲の舞台で有名


な街があります。(「月の光」の入ってる組曲)



旧市街であるチッタ アルタ (高い街)と


現市街地であり国鉄の駅もあるチッタ バッサ(低い街)


という2つの街を片道5分ぐらいのケーブルカーでつないでいる中都市なのですが、



そのチッタ バッサにある「ダ ヴィットリオ」というレストランで働いていた事があります。


このレストランは完全に家族経営で、ミシュランで二つ星、


高級レストランを本業に、お菓子屋さんも経営したり、郊外に100人規模のウエディングや


パーティーを催す宴会場も持っていたりする 日本の某名門料亭のようなところでした。




そのころの僕は特に貧しかったし、ヨーロッパの地方都市に在住する


少数民族 黄色人種という事もあり、そのレストランや優雅な家族に対して



近世のブルジョアジーを彷彿したというか


貴族と平民


バラモンとスードラ、




大統領官邸とメイド、



的な日本にいるとあまり体験できないような階層の上下を感じれる



マゾっぽい貴重な体験ができたレストランでした。




ここでの思い出はいろいろあるのですが、



脱線すると来年のブログにも書き続けていかなくては



いけなくなるのでポルチーニの話を・・・・


続く
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by tre-lumache | 2009-10-31 04:26 | ポルチーニ

続ポルチーニ

またブログ更新の間隔があいてしまい、

ポルチーニについてブログを書こうと思っていたのにもかかわらず、


ポルチーニの季節が終わってしまいました。



実務に追われ なかなか難しい問題ですが、このブログの更新間隔があくごとに



「(ソフトバンクの)孫社長なら・・・、孫社長なら・・・・・」




と自分の想像しうる限りの「仕事ができる人」をイメージし 日々猛省しています。




このブログを書く事が「仕事」なのかというと微妙ですが、





20代に渡伊し、精神人格的または社会的に最低限度健常者というレベルに




自分を育成さしめたイタリア文化に恩義を感じ、



その文化を啓蒙していかなければならないというキラキラした純粋な大志と、





20席にも満たない小料理屋をこの大不況時代 健全運営していくための





広告的告知手段として使用するという  チキンハートな一面からの必要性。





カオもナマエも分らない人間達からいつの間にか評価される



イタリアの歴史が育んだ伝統料理や   我が作品たる料理たちに



「説明」と「解説」という小さな盾をもたせて少しでも自己防衛しなければならないという



護国的発想・・・・・・・・





「料理人は寡黙で皿の上だけで語ればいい・・」 



という輩もいらっしゃいますが、




「客はレストランだけで、語ればいい」という論理が成立せず、



店側と何のコミュニケーションもとらずに料理名も素材名も調理法も間違い、



公の場を使って匿名で記入される方々をみていたり、



食の安全性の問題や、環境破壊、世界的な食文化の崩壊をみていると


「料理人こそ多弁でならなければならない」


と思えてきます。




先日「あまから手帖」11月号において音楽家の加藤和彦さんが


「食べ歩く事だけがグルメではない」と書いておられましたが



転じて「料理を作る事だけがコックの仕事ではない」という気がします。






ということで また話がそれましたが次こそ 続ポルチーニについて


























 
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by tre-lumache | 2009-10-25 03:11 | ポルチーニ

続ポルチーニ

そしてポルチーニの話の続きを・・・・・・


そういうわけで歴史あるベルガモの街で働いていた店では



ポルチーニの季節になると店に一日20ケースぐらいの大量のポルチーニが



シーズン中  頻繁に店に届き




イタリア人の見習いコックとともに



店から50mほど離れた大きな倉庫の中で土が付いたポルチーニの




掃除をさせられるのです。



秋とはいえすでに結構寒いイタリアなので 掃除している指先はかじかんできて



土まみれになり、キノコの菌糸が指に埋め込まれているような錯覚におちいります。




倉庫は暗いし、周りは方言まるだしのロンバルド人、虫に食われたポルチーニからは



何かの幼虫がでてきます。




いっぽ間違えれば、江戸川乱歩か夢野久作、あるいは楳図かずお の世界で





僕は不思議な話を聞きました。




普通ポルチーニはイタリアの森の中に生えているものだとばっかり思っていますが、




海岸にもポルチーニはあると言うのです。




薄暗い湿った森の中にしか生えないと思っていた僕は



うそか冗談だと思って 家にあったイタリアのキノコの本を見ると




確かに「山や海に生える」とかいてあります。




下手したら10月ぐらいまで泳いでいるイタリアのリグーリアの海岸などで



海水浴や日焼けを楽しむトップレスのイタリア人たちの



うしろの木陰でさりげなく生えているポルチーニ・・・・・・




そんな妄想はだんだんと幻想へとふくらみ、




つらくて、おもしろくないポルチーニの掃除の作業も楽しくなってくるのでした。





(注)ポルチーニ自体に幻覚作用はありません。食用です。
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by tre-lumache | 2009-10-09 04:30 | ポルチーニ